歯ならびや上下のかみ合わせが悪い状態を不正咬合といいます。不正咬合があると見た目の問題だけではなく、お口の健康はもとより、顎顔面の発育、心身の健康に大きな影響を与えます。矯正治療はさまざまな矯正装置を用いて不正咬合を改善し、良い歯ならび、良いかみ合せにし、お口の健康を回復しようとする歯科治療です。
口もとはその人の第一印象を大きく左右します。美しい歯ならびは健康の象徴です。
不正咬合のために歯みがきが不十分だと、むし歯や歯周病、口臭の原因になります。
食べ物を十分にかめないと、あごの骨の発育に悪い影響を与えたり、胃腸に負担がかかります。
症状によっては正しい発音ができなかったり、かみ合わせが不安定なため集中力を欠く原因にもなります。口元を気にするあまり思いっきり笑うことができない方もおられます。
お子さまの矯正治療を始めるタイミングはおおまかにいうと3回あります。
1回目は乳歯がすべて生えそろってお子さまの理解が得られる4、5歳頃。受け口など上下の歯が逆にかむ反対咬合はこの時期に考えます。
2回目は上下の前歯が2本から4本生えかわる小学校低学年の頃です。上の歯と下の歯を支えるあごの骨(上顎骨と下顎骨)の大きさや位置に問題のあるお子様、歯列が狭くなっているお子様の多くは、この時期に治療を開始することが望ましいと考えられます。
3回目は乳歯が抜けてすべての永久歯が生えそろう小学校高学年から中学生の頃。スペース不足で歯並びがガタガタになってしまった方、上顎骨と下顎骨の位置に問題があってすでに治療開始適齢期を過ぎてしまっている方は、この時期から本格的な歯列矯正(マルチブラケット治療)を行います。
不正咬合の症状や程度によって、治療方法や開始時期はさまざまですが、骨が柔軟で歯が移動しやすい成長期に治療を始めるメリットはとても大きいです。もちろん大人になってからの矯正も可能です。
1. 矯正相談
今の不正咬合が自然に治る可能性はあるか?治療開始のベストタイミングはいつ?もし治療しなかったら将来どうなる?治療費は?などさまざまな疑問にお答えします。
2. 精密な検査と診断
X線検査(顎の骨と歯の全体像、顔面骨格の形態分析など)、顔面と口腔内の画像記録、歯型の製作(顎骨、歯の形態分析)、口腔習癖の確認などを行います。
3. コンサルテーション
精密検査の診断結果の説明、治療方針、治療予定期間、総費用などを詳しく説明します。
4. 矯正治療の開始
あごの骨の成長コントロールや歯の移動を行います。概ね月に1 回の来院が必要です。治療期間中はむし歯の予防対策に十分な配慮が必要です。
5. 保定
矯正装置をはずした後、噛みあわせの安定と不正咬合の再発防止のための処置です。定期的フォローアップが必要です。
初診相談料 | 治療の概略、開始適齢期、治療期間などを説明します 3,000円 *健康保険によるむし歯や歯肉炎などの診断、治療を受けられた方、定期的に通院されてらっしゃる方は無料です。 |
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検査料金・診断料 | 治療計画立案に必要な精密検査と画像分析、模型分析診断を行います。 初回検査・診断 30,000円 途中検査・診断(概ね1~2年に1回程度) 20,000円 終了時検査・診断 20,000円 |
矯正基本料金 | 乳幼児の矯正(プレ1期) ムーシールドによる反対咬合治療 50,000円 小児期の矯正(1期治療)乳歯と永久歯が混在する時期の矯正治療 150,000円または200,000円 *1期治療で前歯にマルチブラケットを使用する場合の追加料金 片顎30,000円上下顎50000円 永久歯列期の矯正(2期治療)マルチブラケットによる本格矯正治療 550,000円 *2期治療で目立たないセラミックブラケットを使用の場合の追加料金 50,000円 部分矯正 少数歯の移動 片顎100,000円 上下顎150,000円 *プレ1期、1期治療を受けたお子さまが、中高生になって2期治療へ移行した場合、2期治療基本料からプレ1期、1期治療でかかった基本料を差し引きます。プレ1期から部分矯正や1期治療に移行される場合も同様の対応とします。 |
保定処置料 (矯正治療後の後戻り防止装置) | 床装置 15,000 円 ワイヤー固定 5,000 円 |
来院ごとの管理調整料 | 3,000 円・4,000 円・ 5,000 円 *基本料とは別に、月1 回の来院日に頂く治療費です。 |
矯正期間中のブラッシング指導料 | 1,000円 |
口腔筋機能訓練 | 検査・診断料 10,000 円 指導料 3,000 円 観察料 1,000 円 |
*虫歯予防のために定期的にフッ素を塗布します。矯正治療中の塗布料は管理調整料に含みます。